VIX指数とは
今回のコロナショックのように大きく相場が荒れるときに浮上する銘柄にVIX指数が挙げられます。VIX指数とはボラティリティインデックスの略称で、ボラティリティとは株価の変動を表します。補足的ですがVIX指数はS&P500のオプション取引をもとに算出されています。
過去のVIX指数の値
VIX指数は市場の株価の値幅が増加すると上昇するといった特性を持つ銘柄になります。過去の金融危機の数値は以下のようになります。
- 2001年9月アメリカ同時多発テロ 49.35
- 2008年10月リーマン・ショック 89.53
- 2011年10月ギリシャ危機 48.20
- 2015年8月チャイナ・ショック 53.29
今回のコロナショックでは 85.47 というリーマンショックに匹敵する数値をたたき出しています。
以下の図に過去のVIX指数の推移を示しました。図を見ればわかるようにVIX指数が50を超えるのは極めてまれであり、80を超えた今回は危機的状況であると判断できます。
VIX指数に連動する金融商品
VIX指数に連動する金融商品として次のようなものが挙げられます。
- 国債のETF VIX短期先物指数<1552>
こちらのVIX短先は東京証券取引所で扱われており、基本的にはVIX指数が上昇するに伴い上昇します。しかし、本家のVIX指数と比較してもらえばわかるように、2つを比べると大きく乖離していることが分かります。
先物と名前にある通りもちろんロールオーバーも発生しますので気を付けましょう。まあ、短期で使いましょうってことです。
上図のように今回の新型コロナウイルスの感染拡大により20年2月後半から大きく上奏していることが分かります。このように、相場が急落する場合に大きく値上がりするため、今回の新型コロナウイルスによる感染拡大のような社会的危機の際に資金が集まりやすくなっています。
日経平均におけるVIX指数
日経平均にも同様のVIX指数のような「日経平均VI」と呼ばれるものが存在します。こちらも2月の後半から上昇し始め2020年3月17日には56.47という値となっています。
日経平均VIに連動する商品
- NEXT NOTES 日経平均VI先物指数 ETN<2035>
こちらは先ほどの<1552>と同様に日経平均VIが上がると上昇します。
最後に
「VIX指数」および「日経平均VI」は相場の不安定さを図るのに最も有用な指標の一つです。今回のような危機の際には底を見極める手段として、VIX指数、日経VIを積極的に活用していきたいです。
2番底があるのかないのか、あったとしたらどれくらいの価格まで下落するのか慎重に判断していきたいところです。
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